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洞田創研究室

洞田創(とだはじめ)のブログです。只今、スケジュール的な問題で浮世絵(風イラスト)の作成依頼の受け付けは停止しています。ご迷惑をおかけしております。その他、ご用のある方はhajime_toda☆yahoo.co.jpまでご連絡ください。(☆を@にしてください)

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【お絵かき講座】キャラ絵の描き方基礎~第十一回補講 肩まわりのアレコレ

お絵かき講座 アタリ

キャラ絵の描き方基礎(頭の固い人向け) 第十一回 補講Ⅱ~肩まわり

 

 先日は、「やらない」といったのにどういう事だという訳ですが、出来ているのを出さないわけにもいかないという訳で、やはり講座を行います。お手数をおかけしました。。

 

 さて、今回は二回目の補講、「肩まわり」についてです。素体(アタリ)に肩周辺を再現するパーツを付けようという趣旨です。とはいえ、コレは面倒臭すぎてちょっとオススメできないので、軽い気持ちで「ふうん」「そんな考え方もあるんだな」という具合に取っていただけたらと思います。


 では、さっそく始めていきましょう。

 

 

 

はじめに~今回取り扱う範囲

 まずは、下図をご覧ください。これが、今回取り扱う範囲です。
 鎖骨・肩甲骨・そしてそれに接続する三角筋、ですね。

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 肩まわりはこの他にもたくさんの筋肉で支えられていて、実に複雑な仕組みになっています。この講義では、それを一つ一つ再現していくことはせず、代表的なパーツである鎖骨・肩甲骨・三角筋の3つパーツでやってしまおうという計画です。ちなみに鎖骨に関してはこの骨単体を描くのではなく、胸郭上面にあることを利用して、胸郭ごと改造してしまおうと思います。そうすれば、先ほど申し上げた「このほかの筋肉」の再現にもなりますからね……おっと、そうそう。始める前に、前提条件を確認しておきましょう。

 

 

 

前提条件~肩まわりのパーツを描くまでに

 前提条件とはなんぞや? とお思いになるでしょうが、大した話ではありません。ちょっとした確認、事情の共有です。


 肩パーツを描こうとする時は、「一応、素体が完成している」という状況です。そのため、私たちは「パーツの形は変えても良いが、パーツを動かしてはいけない」という制限がかかります。肩の球を移動しよう、などとなると、下手をすれば腕ごと書き直しになってしまいますからね。
 OKでしょうか? では、鎖骨(胸郭上部)から始めましょう

 

 

 

胸郭上部を改造しよう

 まずは、鎖骨からいきます。先ほど申し上げたように、これは鎖骨を描くというより、胸郭の上部を改造すると言った方が適当かも知れません。胸郭の上部には鎖骨がありますから、大は小をかねるのです。


 とりあえずは、鎖骨そのものの形を確認しておきましょう

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 リアルでは、このような形です。とはいえ、この形全体を意識することはあまりないでしょう。
 それでは、胸郭上部の改造の仕方にいきましょうか。下図をご覧ください。

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この、可変部分を描き変えていくという訳ですが、胸郭の改造手順は、以下のとおりとなります。

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 なお、②で行う横線(胸郭側面の上辺)の移動ですが、図でも述べました通り、多少ずれていてもかまいません。適当で良いです。
 ついでに、この場合の背面についても見ておきましょう。

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 肩球が上に移動した場合もやっておきましょう。

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 OKでしょうか。もちろん、肩球が下に行った場合も同じようにすれば描けます。

 ……おっと、そういえば。鎖骨を描くのでした。これだけでは、鎖骨の一部しか再現できていません。とはいっても、あとは胸郭上面に線を引くだけです。

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 胸郭の改造についてはこれで終わりました。それでは、お次は肩甲骨に行ってみましょう

 

 

 

肩甲骨を描こう

 さて、まずは本来の肩甲骨の形をご覧ください。

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 では、肩甲骨の動きを見てみましょう。主な動きは6つあります。

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 6つも! という感じなのですが、この内訳をみると肩を前後左右に動かすことで生まれる動きが4つ、腕を回して生まれる動きが2つ、ということなので意外と単純です。ちなみに、絵を描くにあたって、6の下方回旋は使うシチュエーションがほぼないかと思うので、今回の講座では5つをご紹介しましょう。


 おっと、その前にまずは、通常の状態からですね。

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 ご覧のとおり、線を引くだけ、という簡単な仕様です。


 さて、ここからは6つの動きの場合の肩甲骨の描き方になります。まずは、挙上(きょじょう)と下制(かせい)です。

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 これは特に難しいことはないでしょう。肩が上がればそれだけ肩甲骨が上がり、下がればそれに対応して下がるだけで、描き方が変わるものではありません。
 ちなみに下制ですが、本来あまり下がらないので、肩甲骨まで描く時は緩めに下げる感じで描けばよいでしょう。

 

 お次は外転と内転ですが、ここでは、ちょっとしたごまかしをしなければいけません。というのも、肩甲骨は本来楕円形の胸郭に沿ってスムーズに動くのですが、素体は角ばっているため、肩甲骨が角に引っかかって動かないのです。出来るのは平面移動だけ。そこで、肩甲骨自体を伸び縮みさせることで対応します。

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 内転時はともかく、外転時ですが、本来の胸郭の位置まで削ってしまっている感が否めませんね。。単純化とはこういうことがあるので怖いのです。対処としては①肩球をあまり前に出さない、及び胸郭改造をかなり緩めにする。②下書き時に肉?を盛ってなだらかにする。ぐらいでしょうか。


 さて、4つご紹介してきましたが、正直、これを使う機会なんてそうそうないと思います。使うとしたら最後の上方回旋ぐらいでしょう。

 

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 肩甲骨は今まで一本の線でしたが、回転することで胸郭上辺と一致していた、肩甲骨上辺が現れ三角形のような姿になりました。
 もちろん、この肩甲骨なんて厳密に描く必要はありません。回転する時点で形を変えましたし、そもそも、肩甲骨はきれいな三角形ではありませんからね。

 

 

 

三角筋を描こう

 やっと、三角筋です。まずは、三角筋の模式図から見てみましょう

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 この描き方は、下図のようになります

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 これで、三角筋のモデルが完成しました。しかし、おそらく皆さんが気になるのはこういう腕を下げたものではなく、腕を上げたパターンではないでしょうか。ということで、最後に「腕を肩まで上げたもの」「腕を上げきったもの」について見てみましょう。

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素体を描くために使った「肩球」というのが人体に存在しないため、いろいろ工夫を凝らさないといけません。。お次は、腕を上げきったものです。

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  なお、この素体では再現しない点を一つ補足しておきますと、ぐっと腕を上げる場合(万歳のような動作は特に)、鎖骨は上がると同時に後ろへ倒れます。単純に斜め上に移動するというより、回転する、もしくは仰向けに倒れると言った方がしっくりくる動きをします。まあ、だからってどうなんだという話ですが。

 

 さて、これで鎖骨(胸郭改造)・肩甲骨・三角筋と見てきたわけですが、最初に述べました通り、「でも、これをやることはないと思う」という感じのものですね。三角筋は、第八回でやりました偽三角筋で十分代用できますし、肩甲骨なんてハの字です。ニュアンスで描けばいい訳です。とりあえず、このような考え方もあるんだ、ぐらいのつもりで受け取っていただけたらと思います。

 

 次回は、平常に戻り応用概論の最後、「アオリ」です。それでは、次の講義でお会いしましょう。