洞田創研究室

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古書『錬金術の奇跡』より挿絵 18cドイツ・ザクセン

(発表 2009.12)
ルネサンス期、人体構造についての探究が進むにつれ、錬金術師達の課題として「人間をつくれるか」というものが生まれた。ホムンクルス探究という名で呼ばれるその研究は、著名な幾多の錬金術達の挑戦を受けたが、ただ1人、パラケルススを除けば、結果は悲惨なものであった。しかし、『錬金術師の奇蹟』 (1703)にはもう一人、ドイツ人錬金術師がボヘミアにおいて成功したとの逸話が残っている(下は挿絵)。彼の名は、ヤム・ホーデン。彼の創ったホムンクルスは「アンパンマン」と呼ばれる。さて、その人造人間であるが、逸話によれば、命を吹き込まれた途端、神の叡智と三位一体の奇蹟について語り、あっけ にとられるヤムに対し「人間の傲慢なるかな、吾の魂もまた神の創造物なり」と言い置いて、瞬間、塵になって消えたそうである。その後のことは記されていな いが、一説にはヤムは、それ以来錬金術の研究をきっぱりと辞め、娘ともども信仰の生活に入ったという。

 

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