洞田創研究室

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浮世絵『小田好流行肝(オタコノミハヤリノキモ)』より「枕女房(マクラニョウボウ)」 19c 東京 (抱き枕カバー)

今回ご紹介するのは、連作浮世絵『小田好流行肝(オタコノミハヤリノキモ)』より「枕女房(マクラニョウボウ)」である。このシリーズは、風変わりな流行を取り上げるという趣旨のものであり、枕女房とは、絵と文を読む限り、現代の抱き枕に近いものであると考えられている。ただ、美人の絵をカバーにするようだが、紙製であるので耐久性には乏しかったであろう。なお、下根田正義氏(館林大学名誉教授)は、これは本来二枚一組の右側であり、現存していない左と合わせると春画になるという説を主張しているが、氏はあだ名が「フロイトじじい」であるので学会の支持を得るには至っていない。

〇絵の上の文字は
右側が「長枕に美人の画を巻きたる物なり」で、左側が「女房はいた(抱)く枕のみた(乱)れかみ(紙・髪)」です。

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